一般社団法人愛知県トラック協会

災害と緊急輸送Emergency transportation

災害物流への取組

日本は『災害大国』とも呼ばれる程、台風・大雨・大雪・洪水・土砂災害・地震・津波・火山噴火などの自然災害が発生しやすい国土です。毎年のように大規模な災害が発生し、そのたびに避難所が設けられ、避難されている方々に多くの義援金や救援物資が届けられています。

こうした中、トラック輸送は、暮らしと経済を支えるライフラインとして、自然災害による緊急支援においても非常に重要な役割を果たしています。

その最大の理由は、トラックは船や鉄道に比べて一度に運ぶ荷物は少ないものの、最大の強みである「時間に融通が利く」「高頻度で小さいものから大きいものまで運べる」「道路のある場所ならどこへでも「door-to-door」で走れる」ということにあります。

ここでは愛知県及び全国のトラック協会の災害時緊急輸送体制をご紹介します。

愛知県トラック協会では、平成16年3月に愛知県と、平成23年4月に名古屋市と災害発生時における物資輸送について協定を締結し、愛知県は勿論、周辺各県に緊急・救援輸送が発生した場合、自治体からの輸送依頼に基づいて、被災地の方々に食料品や日用品、毛布など不可欠な物資を輸送しています。平成26年には全日本トラック協会が国の災害対策基本法に基づく指定機関に指定されました。

災害時緊急輸送体制の整備

緊急支援物資輸送の流れ

特に平成29年には愛知県みよし市にある中部トラック総合研修センターが愛知県の広域物資輸送拠点に指定され、以降毎年、愛知県や豊田市と連携して災害物流訓練に参加しています。

また、毎年9月の「防災の日」には、トラック協会の各支部が各市町村の実施する総合防災訓練に参加し、連携確認や強化を図っています。

「愛知県や豊田市と連携した災害物流訓練」

愛知県や豊田市と連携した災害物流訓1

愛知県や豊田市と連携した災害物流訓2

愛知県や豊田市と連携した災害物流訓3

なお、愛知県も含めた全国のトラック協会の緊急輸送実績は下記の通りです。東日本大震災では全国から10,000台以上のトラックが緊急輸送にあたりました。

「東日本大震災における緊急支援の様子」

東日本大震災における緊急支援の様子1

東日本大震災における緊急支援の様子2

東日本大震災における緊急支援の様子3

東日本大震災における緊急支援の様子4

東日本大震災における緊急支援の様子5

東日本大震災における緊急支援の様子6

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災害名 発生年月 輸送物資等
阪神・淡路大震災 平成7年1月 食料品、日用品、毛布など
ナホトカ号重油流出事故 平成9年1月 重油回収用ドラム缶など
東日本集中豪雨 平成10年8月 日用品、毛布など
有珠山火山活動 平成12年3月 食料品、日用品など、
三宅島火山活動 平成12年6月 簡易トイレ、カーペットなど
東海地区豪雨 平成12年9月 食料品、日用品、毛布など
宮城県北部連続地震 平成15年7月 食料品、日用品、毛布など
十勝沖地震 平成15年9月 毛布、日用品など 火災消火剤
新潟県中越地震 平成16年10月 食料品、毛布など
新潟県中越沖地震 平成19年7月 食料品、毛布など
東日本大震災 平成23年3月 食料品、日用品、毛布など
九州北部豪雨 平成24年7月 食料品、毛布、土のうなど
広島土砂災害 平成26年8月 毛布、マット、土のうなど
関東・東北豪雨 平成27年9月 食料品、毛布など
熊本地震 平成28年4月 食料品、毛布など
平成30年7月豪雨 平成30年7月 食料品、日用品、土のうなど
北海肝振東部地震 平成30年9月 食料品、日用品など
台風15号、19号 令和元年9月 食料品、日用品、ブルーシートなど
新型コロナ感染症拡大 令和2年2月 防護服、食料品など

出展「公益社団法人全日本トラック協会資料(日本のトラック輸送産業の現状と課題)」

全国のトラック協会において、災害物流における様々な経験と課題を共有し、様々な研修や勉強会を通じて万全の緊急輸送体制を構築しようと日々調査研究を続けています。